あの三河戦での劇的勝利から2週間。

 新型コロナウイルスの影響で選手やスタッフは試合どころか練習、ひいては外出すらほとんどできず、厳しい日々を過ごすこととなった。
 試合後の尺野ヘッドのインタビューで、三河戦後に初めて全員が集まったのが今朝というのを聞いて、これは大敗になっても仕方ないなと感じた次第である。

 やはりバスケットに関わらず、プロの選手は日々コートやグラウンドなどで動いていないと、自宅でのトレーニングだけでは厳しいところがある。

 特にチームスポーツは一緒に練習することで連携を深めていくこともあるだろうから、その点でも1人で黙々とトレーニングをしなければならなかったのがきつかっただろう。

 実際今日の試合は三河戦で見せていた見事なパス回しやP&Rで生まれたズレを生かした3Pシュートはほとんどないし、ボールすら手につかないでターンオーバーになるシーンが何度もあった。

 更にボールウォッチャーになることが多い上に体力面で相手の動きに付いていけないことから、逆に相手にズレを作られて簡単に3Pの打てる態勢を作られてしまっていた。

 現に2Pシュート成功率は広島が46.5%(20/43)に対して京都が45.5%(20/44)と広島がリードしているわけで、3Pシュート成功率の部分(京都が55.2%の16本成功で、広島が23.5%の4本成功)と3Pアテンプトの部分が全てなのかなと感じる。

 これに関しては上述した通りズレを作れていない広島と、作れていた京都の差だったと言わざるを得ない。

 ただそんな試合のなかで第4Qの森山と柳川の奮闘は評価に値すると感じた。

 こういう状況だからこそ、若手選手は逆にチャンスだと思っていつもより多くなる出場機会を着実に生かしてほしいし、それを生かせていたのだから素晴らしいと思う。

 パスの出し方なりハンドリングの部分なりでまだまだ課題はあるが、チャンスを貰える今のうちに果敢にリング目指して走ってもらいたいところである。

 【本日の徒然賞】

 広島は今シーズン自身最長の14分36秒の出場で3P成功率66.7%(2/3)、10得点の森山修斗だろう。

 ターンオーバー2は良くないことだが、ブロックを1つ記録したりと、ケネディがいない、朝山が本調子でないなかSFとして奮闘したと感じる。

 一方の京都は3P成功率が100%(7/7)、25得点の細川一輝一択である。

 細川に対しても京都全体に対しても、明日は3Pシュートの決定本数を半分にしていかないと厳しい展開は続きそうだ。

 【明日のキーマン】

 体の状態が万全でないなか明日も試合があるわけだが、今日の試合を見るに、とにかくズレを作った上で相手にズレを作られないようにする工夫が必要となる。

 その点で、細川に簡単に3Pを打たれないためにも、対峙するであろうアイザイア・マーフィーの攻守に渡る奮闘は必要となる。

 前回の京都戦ではマーフィーが仕掛けまくってフリースローを多く得る場面が見られたので、明日の試合でもより一層仕掛けてもらい、相手ディフェンスを攪乱してくれることを期待したい。


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